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わいがや倶楽部

取材リポートわいがやリポート7

情家みえ JAZZライヴ

すてきなゲストが来てくださいました。
当サイト運営のフレックスジャパン創立記念式典で、情家みえさんの記念ライヴが行われました。
先に掲載した「わたしがたいせつにしていること」のなかで語られたお話が深く心に残っていましたので、この日をとてもたのしみにしていました。

うれしいことに、ここ千曲市は情家さんの出身地宇和島市と姉妹都市でもありました。
杏子の里といわれる千曲市。その杏子は宇和島市から伝わったそうで、深いご縁を感じます。

この日のメンバーは、情家さん、ピアノの後藤浩二さん、ギターの赤松クニユキさんです。赤松さんも宇和島市のご出身です。
みなさんはそれぞれ、一流のプロとして幅広くご活躍されています。前日もライヴがあり、そこから駆けつけてくださいました。

これまでジャズは、私のなかではテレビやCM、お店などで耳にする程度で、大人の世界で難しそうだと、勝手にそう思いこんでいました。そんな初心者の私ですが、とにかく“気持ちのよい時が流れた”というのが感想です。

始まりの曲は、「Almost Like Being in Love 」。ハッピーな恋のナンバーからでした。
情家さんの深くひびく歌声と、後藤さんの心地よいピアノに鳥肌が立ちます。また情家さんが艶っぽく、スタートからその世界にうっとりです。

つづいて、ミシェル・ルグランの「What Are You Doing The Rest Of Your Life」。
「これからの人生、あなたは何をしますか。私は一つ、あなたにリクエストがあります。ずっと私と一緒に生きてほしい・・・」
そんなふうに、歌う前に曲の説明をしてくださるので、ジャズに馴染みのない私でも素直にその世界に入っていくことができます。

オリジナル曲もありました。ギターの赤松クニユキさんが書いた「風鈴」と「恋わずらい」そして「ヘッドライト」です。
「風鈴」は夏に終わってしまった恋の歌です。ストレートな歌詞が響き、せつなく心にしみていきます。

オリジナル曲以外はすべて英語なので、深い意味まではなかなか理解できません。
もっと意味がわかったら、どんなにすばらしいだとう、と思いました。
でも不思議です。いつのまにか知らない曲なのに口ずさんでいたり、リズムをとっている私がいます。たのしくなったり、せつなくなったり気持ちも揺れていきます。
日本語で「ラストダンスを私に」と訳される 「Save The Last Dance For Me」では、感情移入がつのって“恋って素晴らしい”
と、そんな気持ちになっていました。情家さんの歌には、魔法があるみたいです。

「歌が上手である前に、その人がもっているオーラのようなものがあって、それはとても深く、動かせないものだと思うんです。
たとえば、100mを必死に走ったとしても、それだけでオリンピックにでれないでしょ。
だから私は背伸びはしない。自然に、素直に、飾ることなく、歌をつたえたい。その一心で歌う。
私にできることは歌うことだけ。
幸運にもこうしてお声をかけていただき、歌う場所がある。そのことに感謝して、いつか人生がにじみ出るような歌をうたいたい。」

情家さんは、そう話してくれました。
飾らない彼女の歌は、聴く人の心にたいせつな何かを届けてくれます。

情家さんの歌声、後藤さんのピアノ、赤松さんのギター。
たくさんの人と満ち足りた空間を共有させていただき、とてもたのしい時間を過ごすことができました。
すてきなライヴをありがとうございました。


ライヴ音源をお聴きいただけます。

What Are You Doing The Rest Of Your Life

It Don't Mean A Thing

風鈴


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