
~47年に一度の巡り会わせ~
信州初開催「全国高等学校総合文化祭」に向けた挑戦。

それは素晴らしいパフォーマンスでした。
9月に諏訪で行われた、高校生による芸術文化の祭典「全国高校総合文化祭」のプレ大会のことです。本大会は来年の8月に長野で初めて開催されるもので、そのリハーサルも兼ねていました。
家庭科を学ぶ高校生によるファッションショーやフードショーなどのステージパフォーマンス、そして屋代南高校(千曲市)・ライフデザイン科の生徒によるピンワークとカービングがそこで披露されました。
生徒はそれぞれ日々の授業や部活動などの合間を縫って準備を重ねてきており、プレ大会とはいえ、ステージでは高い技術を披露してくれました。
今回はそんな若い人たちによる芸術文化の魅力を発信したいと思い、本大会をめざして奮闘する生徒たちの姿をご紹介します。
第一部・ピンワーク
まるでマジックのよう。
それぞれに個性を出した「ピンワーク」。


たった一枚の布が、あっという間にドレスになる。まるで布のマジックを見ているようでした。
それは布をマネキンに巻き付け、専用のピンを使って留める「ピンワーク」で、その華やかな出来栄えにも驚きます。
ステージに立ったのはライフデザイン科2年生です。きっかけは授業の一環でしたが、その魅力に惹かれ総合文化祭への出場を決めました。本来は3年生から本格的に学ぶものなのですが、彼女たちはプレ大会に間に合わせるため、他の生徒より先に練習を始めまし
た。頭の中に自分の作りたい服のイメージはあっても、なかなか形にできず苦労をしました。それに、夏休みを返上してまで練習をしなくてはいけないことで、最初は気持ちがついてきてくれませんでした。それでも大会という目標があり、練習を続けるうちに形に
なってきました。ただの布が服になる、喜びと達成感とを味わえるようになりました。





プレ大会のテーマは「和」で、着物の生地を使用しました。
硬くて重いので、扱いにとても苦労します。帯も使用したので、落ちないようにピン打ちをするのがとても難しかったといいます。
本番では、お客様を飽きさせないように5分以内で仕上げる必要がありました。そんな緊張のなか、震える手で20から30本のピンを効率よく打っていきました。また息の合った3人の演技が演出力を高め、より感動を与えてくれました。
「これからは応用を勉強して、もっと精度を上げたい」そう話し、来年の本大会に向け再び歩き始めた生徒。次はどんなステージを見せてくれるのでしょう。今からその活躍が楽しみです。
大会に出場した生徒の声

本大会はミスなく頑張ります!そして将来は服飾関係に進みたい。
フルハタ マナ

“子供に服を作ってあがられるお母さんになりたい”ピンワークを通して思いました。
上原 茜

経験したことのないことに戸惑ったけど、練習して形になると、とても嬉しかった。次は洋にもチャレンジしたい!
岩倉 みゆ