わい
わいがや倶楽部

Vol.10

工芸品に触れる

加賀ゆびぬきを教えていただきました

金沢を訪れて、美しい「加賀ゆびぬき」を教えていただきました。
加賀ゆびぬきは、古くから手作りされている裁縫用のゆびぬきですが、絹糸1本1本を重ね合わせて作り上げる鮮やかで美しい仕上がりは、もう芸術品のようです。
丁寧に作り込まれたゆびぬきは、もちろん使い勝手もよく、長持ちするそうです。

まずは糸を選びました。
何種類もある色糸の中から選びますが、これが悩みます。
お店で見たゆびぬきは、配色や柄がどれも素敵で、古くからの技法の高さに目を奪われます。

金沢では講師の方に2時間ほど教えていただきました。
ですが、それでは出来上がりません。残りは家に持ち帰って仕上げます。

写真は初めてのものです。
お店にあるものには到底およびませんが、それでも何時間もかけて一針一針刺して作ったもの。愛着もわきます。
昔はきっと、ひとつひとつ大切に使っていたのでしょう。

さて、忘れないうちに、もう一つ作ってみることにしました。

土台から丁寧に作り、わずかなズレもできるだけ直します。
大変ですが、この丁寧さが仕上がりに大きく影響することに気づきます。
そういった細かいことも、教えていただきながら学びました。
講師の方が、絹糸についた糸巻きの折り目を、指でパンっと弾いて伸ばしていて、それが羨ましくて教えていただいたり。
基本を最初に教えてもらうって大事です。知らなかったら、私、適当に作っていました。

糸の折り返しの回数や重ねる本数で、柄は自由に変わります。
この縞模様だけでなく、他にもたくさんの模様がありました。どれも規則的で美しく、それでいてコロンと可愛くて、見ているだけでワクワクするんです。
他の柄も挑戦してみたい。

古くから伝わる工芸品は、手作りで手間のかかるものも多く、だんだん少なくなってきてしまうのもわかります。
それでもこうして少しでも触れる機会があると、やはりその素晴らしさに驚かされます。
良いものはいつまでも人の心を動かしますね。