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わいがや倶楽部
取材リポートわいがやリポート6
地元で愛され続けるカミチェリア
”TURRI”

イタリア・ミラノから高速道路を西に向かって車を飛ばすこと約30分、オラーゴという小さな町の小高い丘の上にひっそりと建つカミチェリア(オーダー専門のシャツ工場)TURRI社を訪問した。
TURRI社は1971年創業のイタリアでも貴重な家族経営の工場である。
イタリア語でSU MISURA(ス ミズーラ:あなたのサイズで)と呼ばれるオーダーメイドシャツを専門に扱う、イタリア人のサイズを知り尽したプロフェッショナル集団である。

工場の扉を開けると、やや恰幅が良く人懐っこい風貌の社長アントニオ氏が笑顔で我々を歓迎。受注しているシャツの製造工程や、採寸の手法、サイズに対する彼の哲学を伺いながら、同時に日本製のシャツを見せて意見を聞いてみた。

社長のアントニオ氏。人懐っこい笑顔ながらシャツを熱く語る。

扱う素材はコットンやリネン等の天然素材を彼自身が厳選し、洗った後も快適な気分で身につけられる素材感を重視と、とにかく体に合っ たもの気持ちの良いものに対するこだわりは日本人の尺度とは大きく違う。

天井が高くしろでまとめられた明るい工場、500平米くらいありそこで働く女性たちは白衣に身を包み繊細な作業に没頭する、 その姿は職人のプライドに満ち溢れ、そして凛々しい。

入口には顧客用のサロンが設けられ、近所に住む紳士淑女たちが定期的にシャツを仕立てにやって来ては、知り合いと談笑しながら生地を選び無邪気に語り合う。こんな日常の風景がイタリアのシャツライフを支えている事を痛感すると共に、日本のオーダーシャツの未来も、明るいものにしたいものだと心に誓いながらの帰途となった。

取材

坂井 敏秀 SAKAI Toshihide